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[特別企画]成功事例に学ぶ! 大手企業の周年事業ケーススタディ

第2回 お客さまとの共体験を新たなスタートの推進力にした 森永乳業の創業100周年記念プロジェクト

2017年に創業100周年を迎えた森永乳業。「皆様の人生に寄り添う企業でありたい」という願いが込められた数々の記念プロジェクトはどのように生まれたのか。営業本部マーケティングコミュニケーション部マネージャーの木下孝史さん、コーポレート本部総務部栗原繁雄さんにお話を伺った。     

現場の声を丁寧に吸い上げ全社レベルで作り上げた新たなスローガンと経営理念

「かがやく“笑顔”のために」。これは、森永乳業が創業100周年を記念して2017年4月に新たに掲げたコーポレートスローガンだ。同時に経営理念を見直し、グループの新経営理念体系を作り上げ、自分たちに問いかける形式でまとめた8項目の行動指針も公表した。

 森永乳業グループではこれまで経営ビジョンや社員の意識を高める言葉をいろいろと掲げていた。100周年を機にそれらを整理し、グループが一丸となって目指す姿を改めて明確にすることが狙いだった。

    

スローガンや行動指針の策定には、1年の準備時間をかけた。経営陣が決めたものをトップダウンで下ろすのではなく社員とともに作り上げるためだ。

「新たな企業理念やスローガンを掲げても、社員がその内容を理解し、共に行動してくれなくては意味がありません。これからの行動の軸となる大切な理念ですから、社員にも一緒になって考えてほしいという経営陣の思いがありました」(栗原さん)。

 手始めに、社内オンラインシステムを利用して、全社的にアンケートを実施。森永乳業が持つ強みや企業として何を大切にしていくべきかなどを問いかけ、現場の認識を丁寧に吸い上げた。集まった2000件ほどの意見をもとに、経営陣が理念の原案を作成。その原案をもとに行動指針フォーラムを開催した。このフォーラムには、20代〜30代を中心とした167人の社員が全国から自主的に参加。企業の次世代を担う社員が、真剣に議論を戦わせた。

新たな企業理念や行動指針の決定に一役買ったという経験は、企業の未来を担う次世代の社員たちにとって、責任や自覚の芽生えにつながったに違いない。


おいしいものを食べたときの笑顔をデザインした100周年記念のロゴマーク

    
お客さまと一緒に達成した世界記録は記憶に残る共体験に

 スローガン策定と並行して、2016年7月から記念キャンペーンの準備も始まった。先の50周年記念を祝う際は全国で何度か式典などを開いたが、100周年記念企画のコンセプトはまったく異なるものだった。

「100年続けてこられたのは、森永乳業の商品を愛し続けてくれたお客さまのおかげです。その感謝の気持ちを伝えるとともに、社員とお客さまとが一緒になって、一生の思い出に残るような何かを成し遂げたい。そうした視点でキャンペーン企画の検討が始まりました」(木下さん)

限定商品が当たるような販促企画よりも、一生の思い出に残るような共体験を作り出そう。その思いの実現に向け、取引のあるパートナー企業に企画協力を仰ぎながら検討を重ねた結果、たどり着いたのが「みんなで挑戦ギネス世界記録(R)」だった。

 挑戦する種目として選んだのは、乳製品メーカーである森永乳業らしさを考慮して、「1会場で行われる世界最大のデザートデコレーションレッスン」。レッスンの講師役として、日本を代表するシェフの一人である横田秀夫氏にご協力いただき、過去のギネス記録である1401人の更新を目指すことが決定した。

 2018年3月28日のイベント当日、東京ビッグサイト(東京国際展示場)には、小さなお子さまからシニア世代まで幅広い年齢層の参加者が全国から集結。社内での呼び掛けに応じて200人の社員スタッフも集まった。当初は裏方に徹する予定だったが、ギネス記録の達成を確実にするために一部の社員は飛び入り参加を果たした。1時間に及んだ最大のデザートデコレーションレッスンは、50人の審査員の厳格なチェックによる緊張感のもと、見事2095人のギネス新記録を打ち立てた。SNSでも参加者の喜びの声があふれたという。


最大のデザートデコレーションレッスンでは2095人で記録を更新

新聞やテレビCM、ネットによる100周年記念広告を配信 伝えようとする努力が、大きな力を生む

 全国からお客さまを集めたギネス挑戦イベントが成功裏に終わったのは、周到な準備の賜物でもある。一日限りのイベントの開催を広く周知するため、段階を踏んで新聞やインターネット広告などで訴求した。ちなみにこのギネス挑戦イベントで作成したケーキの名前は「みんなで咲かそう 森の100年桜♪」だが、このネーミングもインターネット上の特設サイトを通じて公募。1654通の応募作品から決定し、事前に公表した。こうした告知努力が、春休みとはいえ平日開催のイベントに予想を上回る1万3639人(4951件)もの応募が集まり、2000人以上のお客様の来場を実現させたと言えよう。

 また、創業を迎える9月1日からはテレビ、新聞などによる100周年記念広告をスタートした。特に、お客さまへの感謝の言葉とともに161品の商品を載せた新聞広告は、「昔から親しんできた商品への懐かしさと愛着を思い起こさせる」と反響を呼んだ。

 伝えようとする努力。それは、お客さまだけにとどまらず、社員に対しても同じことだ。

 新たなコーポレートスローガンと経営理念でなる、夢共創理念(コーポレートミッション)と行動指針(私たちの8つの問いかけ)が公表されて早1年。今でもCSR推進部が中心となって全国各地の事業所をまわり、新たな指針が着実に社員の隅々まで浸透するよう、勉強会やフォーラムの開催を計画している。思いを伝えることをおろそかにしない実直な活動により、「チーム森永」の和が築かれていくのだろう。

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2018年10月2日(火)
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●セミナー概要
成功事例紹介セミナー
周年事業で企業価値を上げる
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●日時
2018年10月2日(火)
14:00〜17:00(13:30開場)予定

●会場
ザ・グランドホール(東京・品川)
(港区港南2-16-4
品川グランドセントラルタワー3階)

●主催
日経BP総研

●受講対象
経営企画部門、人事部門、広報部門、CSR部門の方など

●定員
300名

●受講料
無料(事前登録制)
※先着順となりますのでお早めにお申し込みください。

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