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  • [特集]海外工場、マネジメント成功の秘訣とは?〜製造業の現場に勇気と刺激を与える先進事例「GOOD FACTORY賞」〜

海外工場、マネジメント成功の秘訣とは?
〜製造業の現場に勇気と刺激を与える先進事例「GOOD FACTORY賞」〜

 戦後の日本経済を牽引してきた製造業だが、グローバル化に伴い海外に拠点を移すようになって久しい。ものづくりの現場である工場も、コスト削減などを理由に海外へ進出させる企業が増えている。
とはいえ海外工場のマネジメントが成功しているかというと、そうも言いきれない。工場の立ち上げがうまくいかない、生産効率が上がらないといった悩みを抱えている担当者も多いことだろう。
 こうした中、一般社団法人日本能率協会(JMA)は「製造業のものづくり力」の強化のための様々な支援を行ってきた。その一つが2011年に創設した「GOOD FACTORY賞」である。

成果を上げたアジアワイドの優良工場を表彰

 「GOOD FACTORY賞」とはアジアワイドの優良工場を表彰するもので、国内外を問わず生産性や品質の向上など改革推進で成果を挙げた工場の表彰制度だ。ものづくりプロセス革新賞、ものづくり人材育成貢献賞、ものづくりCSR貢献賞、ファクトリーマネジメント賞という4つの部門賞で構成され、製造業各社の工場や事業所でどれか1つでも優れた要素があれば応募できる。
 JMAは2011〜2016年までに合計36の工場に「GOOD FACTORY賞」を授与してきた(各年の受賞企業などの詳細はhttp://jma-goodfactory.com/company/を参照)。
 製造の現場スタッフの地道な努力は通常、外部の目に触れることはほとんどないだろう。そう考えると、GOOD FACTORY賞がものづくりの現場の人々にとって大きな励みになることは想像に難くない。
 JMAではまた毎年10月に、製造業の経営幹部、生産戦略立案や海外生産拠点の立ち上げに関わる人を対象に、GOOD FACTORY賞受賞企業による講演会を開催している。受賞企業の担当者本人から実際の取り組み内容と成果の発表が行われ、会場の参加者からの活発な質問とともに、工場マネジメントに関する貴重な情報交換の場となっている。

海外工場の成功事例とノウハウが1冊の本に

 さてこうしたGOOD FACTORY賞受賞企業の取り組みが、このたび1冊の本になった。
『GOOD FACTORY 最強の工場をつくる48の工夫』である。

 「GOOD FACTORY」として本書に登場するのは、トヨタ自動車 インド、日産自動車タイ、味の素 タイ カンペンペット事業所、NECプラットフォームズ タイ、ダイキン工業 上海、東レ インドネシア、日立オートモティブシステムズ 蘇州、広州 松下空調器、三菱電機 タイ、ヤマハ インドネシアなど全28社。
 企業ビジョンの浸透、品質管理、業務効率化、人材の教育と育成……。
 海外進出した工場の担当者が頭を悩ませる様々な課題を、「GOOD FACTORY」はどのように解決し、改革を推進してきたのか。そのリアルで具体的なノウハウと工夫が、この1冊に盛り込まれている。

GOOD FACTORY賞受賞企業による情報交換の会

 去る10月17日(火)、「GOOD FACTORY賞受賞企業講演会2017」が東京・港区の「東京コンファレンスセンター・品川」で開催された。雨天にもかかわらず同センターには約300人の聴衆が参集し、GOOD FACTORY賞への関心の高さがうかがえた。
 今回の登壇者は、2017年のGOOD FACTORY賞を受賞した企業のうち、NECプラットフォームズ甲府事業所(ものづくりプロセス革新賞)、花王和歌山工場(ものづくり人材育成貢献賞)、大金機電設備(蘇州)有限公司(ファクトリーマネジメント賞)、Toyota Boshoku Hanoi(ものづくりプロセス革新賞)、パナソニックエコソリューションズ社ライティング事業部新潟工場(ファクトリーマネジメント賞)、富士ゼロックスマニュファクチュアリング鈴鹿事業所(ファクトリーマネジメント賞)の6事業所の担当者だ。
 各担当者の講演内容に共通していたのは、ものづくりとその改善に対する熱意、そして人を大事にする姿勢だ。また社内コミュニケーションを重視しているのも特徴である。何よりも現地スタッフを中心に革新活動を推進することが、成功の秘訣と言えるようだ。
 生産革新・改善のための先進事例は、日本だけでなく世界各地の工場のものづくり現場に勇気と刺激を与えるに違いない――。そんな確信を与えてくれた講演会だった。

(ライター:大川紀男)

GOOD FACTORY 最強の工場をつくる48の工夫

GOOD FACTORY 最強の工場をつくる48の工夫

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